ラヴィを家に迎えるときには、繁殖についてはほとんど考えていませんでした。 迎えるにあたりいろいろな本を読むと、
「安易な繁殖は避けましょう。本能から来る発情のストレスや、生殖器系の病気から守るためには去勢、避妊の手術を勧めます。」
という記述が多いようでしたが、パパに相談すると「えー。それは可哀想なんじゃないの。不自然だし、将来子供を
と思ったときに困るよ。」と言うので、去勢はしないでおこうということになりました。
「安易な繁殖は避けましょう」には様々な意味がありました。
「たくさん産まれてくる小犬たちをみんな幸せにできるか」という問題のほか、「純血種のスタンダードを守れるか」という
問題もあるのです。純血種の交配では遺伝病の発生の確率が高くなることや、よい資質を持ったもの同士で交配しないと
次第にその犬種のスタンダードな特徴が崩れてくるということです。
ラヴィのやんちゃぶりが目立ってくると、マーキングや気の強さに悩まされ、「去勢すればおとなしくなるんじゃないか」と
何度か考えました。が、そのまま何年か過ぎ、ラヴィの存在がかけがえのないものになってくると、「もう1頭いてもいいかな。
できればラヴィの子供を。」と思うようになりました。
ラヴィはアレルギーもなく丈夫だったし、親ばかながら、ハンサムでとてもかっこいいラサ・アプソだと思えていたからです。
そうはいっても、うちは私も仕事があり、2頭を留守番させるのは大変なような気もしました。また、ラヴィにとっては
果たしてもう1頭いる生活が快適かどうかも悩みました。ラヴィはお留守番を苦にしないし、マイペースを守る生活で落ち着いていたからです。
もう1頭と思うのは人間側のエゴではないか…。
大体「相手」をどう探せば
いいかわかりませんでした。近くにラサ・アプソはいなかったからです。
もう一つは、小犬は3,4頭から多ければ7頭くらい産まれるかもしれません。その小犬達の里親を
見つけることができるのか、という問題もありました。
インターネットを始めたことで、やっとラサの飼い主さんたちと少しずつ知り合いになり、「これならお嫁さんが見つかるかも」と
思いましたが、なかなかそういう話しにめぐり合いません。私はだんだん「もしいい話しが見つからなかったら、
無理しなくていい」と思いはじめました。
ラヴィが4歳になっていたので、年齢的に難しくなってくるのでは、ということもありました。
ただ、小犬の問題については一般的に♂側が最初に1頭選び、残りは♀側が引き取るということが分かり、
「それなら大丈夫かな」と望みをつなぎました。
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