ラヴィのお見合い・結婚日記

お見合いを決意するまで
相手が見つかった♪
交配の問題点
お見合い
結婚
結果報告

お見合いを決意するまで
 ラヴィを家に迎えるときには、繁殖についてはほとんど考えていませんでした。

迎えるにあたりいろいろな本を読むと、 「安易な繁殖は避けましょう。本能から来る発情のストレスや、生殖器系の病気から守るためには去勢、避妊の手術を勧めます。」 という記述が多いようでしたが、パパに相談すると「えー。それは可哀想なんじゃないの。不自然だし、将来子供を と思ったときに困るよ。」と言うので、去勢はしないでおこうということになりました。

「安易な繁殖は避けましょう」には様々な意味がありました。 「たくさん産まれてくる小犬たちをみんな幸せにできるか」という問題のほか、「純血種のスタンダードを守れるか」という 問題もあるのです。純血種の交配では遺伝病の発生の確率が高くなることや、よい資質を持ったもの同士で交配しないと 次第にその犬種のスタンダードな特徴が崩れてくるということです。

ラヴィのやんちゃぶりが目立ってくると、マーキングや気の強さに悩まされ、「去勢すればおとなしくなるんじゃないか」と 何度か考えました。が、そのまま何年か過ぎ、ラヴィの存在がかけがえのないものになってくると、「もう1頭いてもいいかな。 できればラヴィの子供を。」と思うようになりました。

ラヴィはアレルギーもなく丈夫だったし、親ばかながら、ハンサムでとてもかっこいいラサ・アプソだと思えていたからです。 そうはいっても、うちは私も仕事があり、2頭を留守番させるのは大変なような気もしました。また、ラヴィにとっては 果たしてもう1頭いる生活が快適かどうかも悩みました。ラヴィはお留守番を苦にしないし、マイペースを守る生活で落ち着いていたからです。 もう1頭と思うのは人間側のエゴではないか…。

大体「相手」をどう探せば いいかわかりませんでした。近くにラサ・アプソはいなかったからです。
もう一つは、小犬は3,4頭から多ければ7頭くらい産まれるかもしれません。その小犬達の里親を 見つけることができるのか、という問題もありました。

インターネットを始めたことで、やっとラサの飼い主さんたちと少しずつ知り合いになり、「これならお嫁さんが見つかるかも」と 思いましたが、なかなかそういう話しにめぐり合いません。私はだんだん「もしいい話しが見つからなかったら、 無理しなくていい」と思いはじめました。
ラヴィが4歳になっていたので、年齢的に難しくなってくるのでは、ということもありました。
ただ、小犬の問題については一般的に♂側が最初に1頭選び、残りは♀側が引き取るということが分かり、 「それなら大丈夫かな」と望みをつなぎました。


相手が見つかった♪

2001年春
ラサの女の子を飼っている方の「子供を産ませようと思っています。」という書きこみを発見。
できるだけラヴィに似た子犬が欲しかったので、目の大きな可愛い写真を見て、「お嫁さんにぴったり!」 と家族で盛り上がりました。
お住まいは東京と いうことなので、早速メールで「うちのラヴィをお婿さんに考えてもらえませんか。」と連絡したところ、 「いいですよ。喜んで。」とのお返事をいただきました。やった!でも、この子のヒート(発情)は12月頃とのこと。
女の子は最初のヒート(発情)を生後6ヶ月から1歳くらいの間に迎え,その後半年周期くらいで、この時期を迎えます。 およそ10日目頃から14日目までが交配の絶好機だそうです。 まだ先なので、それまで情報を集めることにしました。



交配の問題点

まず、問題としては、ラヴィも相手も交配が初めてだということでした。 初めて同士ではうまくいきそうもなく、経験の有る方の手助けが必要だろうということです。 その場合も、あくまで♂が意欲?を持って♀に乗ろうとしなければ無理だとのこと。 理想としては10日くらい一緒にしておくのがいいそうですが、そうもいきません。 日帰りで成功するだろうか、心配が募ります。

これは後から聞いたことですが、ブリーダーさんなどで、いわゆる「種♂」として何度も交配させる子は、 1歳くらいでマウントの素振りを見せ始めた頃から、どんどん練習?して使えるようになるそうです。 1度経験すれば、かなりの年齢になっても可能だとのこと。逆に全く経験なく、6,7歳になってくると かなり難しいらしいです。
また、出身から考えて、血統的にはそれほど近くないと思われますが、血統証の確認も必要でした。 ラサ・アプソの絶対数が少ないからです。結果は曽祖父が同じ(チャンピオン犬)でしたが、問題はありませんでした。
また交配の前にこちらの希望条件も伝えておいた方がいいと思われました。 「女の子の小犬を1頭引き取りたい」ということです。
そして、その他の小犬たちのオーナーの問題ですが、すでにお友達が何人か欲しいと申し出ているということで、 こちらも問題なさそうです。

☆お見合い☆

2001年11月10日
やはり相性があるらしいということで、お見合いをしてみることになりました。お相手のモモちゃんは千葉県に、ヨークシャー2頭と 暮らしています。その近所に元ラサのブリーダーをしていらしたIさんという方が、住んでいらっしゃると聞き、会っていただけることになりました。 実はラヴィの母犬がIさんの犬舎から出ていて、今もラヴィもひいおじいちゃんの「ラー」君がいます。 当日は東京から来たモモちゃんのお母さんの夢々ちゃん、兄弟犬の寿太郎君も一緒だったので、とにかく賑やかでした。 天気がよければ外の広い公園で会う予定だったのですが、あいにくの雨で家の中でのお見合いになりました。 みんな興奮して大騒ぎの中、ラヴィは最初とまどっていましたが、次第に慣れてモモちゃんとも遊び始めました。
そして12月と聞いていたモモちゃんのヒートがもう始まっているようだとのことに、びっくりしました。つまり、 来週が交配に適当だというのです。こうなったら勢いでいくしかないということで、来週うまくいったら「結婚」すること、 Iさんにお手伝いいただくことなどを話して帰ってきました。

☆結婚☆

2001年11月17日
この日は先週とは打って変わって素晴らしい小春日和でした。
びっくりしたことは、モモちゃんの家まで1、2キロになったときラヴィが突然、クンクンしたかと 思うとそわそわと落ち着きがなくなったことです。「あれー、ラヴィがどこに行くか、わかったみたい!」と 驚きました。着いて車が止まると、「早くおろして」と大騒ぎ。
中に入ると、モモちゃんとラヴィは 早速ばたばた遊び始めます。なぜか、モモちゃんがラヴィにしきりにマウントするのに、ラヴィには その気配なし…しかし、15分くらいしてラヴィがモモちゃんにマウントしはじめました。でも、何だか うまくいきません。そこへ、助けの神のIさんが到着。様子を見ると、「うーん、やる気はあるんだけどね、 経験がないから、あたらないんだねー」(^^ゞ
で、モモちゃんを動かないように押さえてもらったり、人間が見てない方がいいいかも、と別な場所へ 移動させたりしましたが、ダメでした。
モモちゃんを調べたIさんが「1、2日まだ早いかなー。ちょっと固いのよね。」と言うので、やっぱり今日は もう無理かも、とややあきらめムードが漂いました。 そのとき、「人工授精にしちゃう?」とIさんが注射器とビニール袋を取り出しました。「え?」と一同キョトンしていると、 「何にも難しいことないのよ。消毒してあればこの注射器で十分。」「へー。」と言っている間にも、 ラヴィは斜めにモモちゃんに乗っかって奮闘!「あらあら、それじゃちょっとねー」とIさんがラヴィを 離そうとしたとき、「キャンキャン!」とモモちゃんの悲鳴が。
「あっ、かかってるわー!」続いてIさんの声。
そうなんです。不自然な態勢ながら無事に交配されたんです。「モモちゃん、痛いから動いちゃダメよー」 ワンコの場合、この状態で全く動かずじーっとしているんだそうです。
ずいぶん長いことそのままで、ラヴィはいいとしても、モモちゃんはなんだか痛そうで可哀想でした。 時々、モモちゃんが動いてはまた「キャン」と叫ぶので、Iさんがずっとモモちゃんを「えらいねー。 我慢しようねー。」と押さえていました。
20分以上そのままだったような気がします。ふっとラヴィが離れました。 Iさんはモモちゃんをしばらく逆さに抱きかかえてから、サークルに入れて静かにしてるように、と 言いました。1時間半くらいの間の出来事でした。
モモちゃんはさすがに疲れたみたいでしたが、少しすると「出して〜」が始まり、ラヴィも「出ておいでー」で、 なんとサークルにおしっこを…
Iさんが「2,3時間してからもう一度かけておくと確実よ。」と言ってくれたのですが、さすがに2頭とも そんな元気はないみたいでした。しばらく静かに遊んでから、さっきの1回に賭けようということになり、 帰ることにしましたが、ラヴィをモモちゃんから引き離すのが大変でした。車に乗せても「わわん、わわん」と 「帰りたくないよう」と抵抗するのでびっくり。私たちも何だか罪悪感に駆られてしまいました。 1ヶ月過ぎれば妊娠したかどうか分かるとのことで、順調にいけばなんと来年1月後半には産まれるわけです。 どきどきして結果を待つ日々となりました。

結果報告

2002年1月
「もしかしたら」の期待もあったのですが、病院で確認した結果、妊娠していないと判断されました。 残念ですがこればかりは、仕方がありません。1回だけではやはり無理だったのかもしれないし、 タイミングがよくなかったのかもしれません。
交配はそう簡単ではないということがよく分かりました。 この次についてはよく考えて決めようと思います。