ラヴィが来た日

1996年(平成7年)9月8日


ラヴィが我が家の一員となった記念すべき日です。
「犬がいたらいいなあ」というのが、このころ家族の合言葉のようになっていました。 買い物の帰りにちょっと立ち寄ったペットショップには、マルチーズの隣のケージに、 こげ茶色の見たことのない種類の子犬がいました。顔立ちはマルチーズと少し似ていましたが、 黒と茶が微妙に混じった色合いが珍しく、「かわいいねえ」家族みんなが 一目ぼれしてしまいました。札には「ラサアプソ・7月4日生まれ」と書いてあります。 (始め「らさあぷん」と読んでしまいました。)ラサアプソ???って、何??初めて聞く名前でした。

オーナーが本を出してきて「ラサ・アプソ」のページを見せてくれました。そこには、 今目の前にいる黒いかたまり?!とは似ても似つかない、美しいゴールドのロン毛を なびかせた犬がいました。私達は、ますます???? オーナーいわく、「とてもいい犬ですよ。そんなに大きくならないし、かといって 華奢でもなく丈夫です。何より毛があまり抜けないんですよ。」と手放しで推薦です。

何よりこの子犬は懸命に私達のほうを見つめて、手を伸ばしてきます。「早く僕を連れていって」と 言っているみたいで、とてもそのままそこを立ち去る気になれませんでした。
「犬がいたらいいな」とは 考えていたものの、家の中で犬を飼うのは初めてです。「トイレはどうすればいいんだろう」 疑問はたくさんありましたが、もうこの子をうちに連れて帰ろうと決めていました。


うちに連れて帰る前に、シャンプーしてもらうことになり、いったん帰宅しました。 でも帰宅するとまた少しためらいが出てきました。昼間、この子は一人でお留守番しなければいけません。 それは可哀想じゃないかしら。ごはんや、トイレは大丈夫かしら。心配でたまらなくなりました。 でも、子犬を我が家に迎えることは、もう決まったんです。

再びペットショップに迎えに行くと、水色のリボンをちょこんと結んで、新しい家族が 待っていました。しのんママに抱っこされて車に乗り込み、さあ、我が家に出発です。 車の中で早速名前選びが始まりました。
実は、しのぷんママにはもう決めている名前がありました。
フランス語の”La vie”=ラヴィ…暮らし、命などの意味です。

実はしのんママの家族には2年前にとても悲しく辛い出来事がありました。ユイの弟が生まれるときに お星様になってしまったことです。しのんママは、その悲しみからなかなか抜け出せませんでした。新しい家族を迎えたくてしかたありませんでした。そしてラヴィが来ることに なったんです。
さあ、ラヴィとの新しい暮らしのスタートです。