ラヴィの事件簿

ラヴィと暮らしてきた6年間。いろいろなハプニングがありました。心配したり、怒ったり、泣いたり、 笑ったり。そんな事件のいくつかを紹介します。

☆脱走事件☆ ミニ脱走事件 手術その1
手術その2 チャーハン事件 「焦げ臭いよ」事件
ちゃんと磨いたよ事件

脱走事件

まだうちに来て半年ほどのある日。ふと見ると玄関のドアが開けっぱなしでした。しのんママが 見るのと同時にラヴィもドアが開いてるのを見つけ、次の瞬間すごい勢いで飛び出してしまったのです。 ラヴィは今もそうですが、見かけによらず走るのが早いのです。「ラヴィー!」と呼んでも振り向きもせず 行ってしまいました。いそいで追いかけましたが、影も形もなく、どの方向へ行ったらいいかもわかりません。 「車に轢かれたら」「誰かに連れて行かれたら」と思うと本当に心配で心配で、胸がはりさけそうでした。

まずあきらパパの会社に電話しました。「警察に電話しておけ」と言うので、110番にかけてしまいました。 すると、「それは地元の警察にかけてくださいね」と言われて赤面しました。警察にかけなおして事情を説明すると、 犬好きの担当者だったので、一緒に心配してくれ、情報を流しておくと言ってくれました。 それから、帰宅したパパも一緒にラヴィの好きなおやつを持ってそれぞれ探しに歩きました。ユイもおやつを道路の あちこちに置きながら歩き、「ラヴィは食いしんぼだから、きっと食べにくるよ。」と頑張りました。

2時間近くたって、「もう見つからない…」とあきらめ、家に帰りました。その5分後、タッタッという足音が聞こえて 開けておいたドアからラヴィが入ってきたのです。驚きと嬉しさで胸がいっぱいになり、「ちゃんとおうちが 分かったんだね」と誉めてやりました。しばらくして、疲れきったパパが戻ってくると、ラヴィは 何事もなかったように喜んで迎えに出ていったのです。

ラヴィはこの後もたびたび脱走しましたが、比較的短時間で自分から戻ってくるようになりました。 最近は、「一周して帰ってくるから」と、あまり心配しなくなりました。(これでいいのだろうか)



ミニ脱走事件 

ラヴィの大脱走のあと、うちではしばらく神経質に、ラヴィがいなくなっていないか確かめていました。 ある日、ふと気が付くとラヴィがいません。「ラヴィー」「ラヴィおいでー」呼んでもこないし、 2階かも、と探してもいません。まさか、の思いで外に出て「ラヴィー」と呼んでみましたが、気配なし。 「でも、どこも開いてなかったし、外に出るっていってもどこから?」とパニックになりかけ、 家に入ってふと普段使わない部屋を開けると、そこにラヴィがちょこんと座っていたんです。 「何騒いでるの?」とでもいうように。 そういえばさっき、この部屋に本を取りにきて…ラヴィがくっついてきたのに気が付かなくて すぐ閉めちゃったんだ…という訳でした。
「うわー、びっくりした。ワンぐらい言ってよー!」こういうときに「ワン」って言ってもいいのに、 といつも思います。ラヴィは警戒するときしか吠えません。ふだんは本当に本当に静かな犬です。

ユイが2年生の頃でした。その日は朝あわただしく、ママも見送りしないまま、ユイは一人で「行ってきまーす!」と飛び出していきました。 さて、次はママの出勤!と、出かけようとすると、ユイが半べそで「遅刻しちゃうよー!」と帰ってきました。何かと思ったら、ユイが ドアを閉めずに走っていったので、ラヴィが早速後を追いかけていったらしいのです。それも後を付けるようにそっと。  後ろを振り向いてびっくりしたユイは「ラヴィ、おいでおいで」をしながら、家まで戻ってきたというわけです。「ラヴィも学校に行きたかったのかな」「行ってきますがしたかったのかな」 それから、あわてて学校まで送っていきました。

手術 その1


ラヴィは2回お腹を切っています。1度目は、やはりうちに来て半年位でした。おなかに ぴょこんと飛び出した柔らかい固まりを見つけました。「あれ?こんなの最初からあったかな」と思うぐらい で、1、2センチくらいでした。「これ、おへそかなあ。出べそだね。」などと始めは笑っていました。 触ってもラヴィは痛くもかゆくもなさそうでした。

ところが、この固まりは少しずつ大きくなっていくのです。 いつのまにか倍の大きさになり、コリコリしてきました。不安になって病院に連れていくと先生も不審そうに 調べています。「これは切った方がいいですね。かなりうっ血しています。特に悪性のものでもなさそうです。」 ということでしたが、全身麻酔の手術ということになってしまいました。出べそだと笑っていたのに、まさかの 手術…。手術は明日。一晩泊まれば次の日は帰れるとのことでした。

「こんなに小さいのに、かわいそうに。」手術後、電話をもらって会いにいきました。 麻酔がまだ効いているのか、ふらふらしています。それでも家族を見て一生懸命立ち上がり、こちらを 見ています。涙ぐんでしまいました。「抜糸するまでは傷口を舐めないように、これを着けておいてください。」 エリマキカラーを着けたラヴィは、取りたくて暴れます。1週間このままかと思うと大変そうでした。 でも、「抜糸すればもう何でもないと思いますよ。」とのことだったので一安心です。

ラヴィは去勢するつもりはなかったので、もうこんな手術は2度とすることはないと思っていました。でも、それは 甘かったのです。4歳のとき、もっと大きな手術をすることになってしまいました。


手術 その2


2000年8月28日
夕方家に帰ると、ラヴィが「ゲーッ」と黄色い胃液を吐いていました。胃液を吐くことは時々あり、またおなかの 具合がちょっとよくないんだろうと思いました。何回かゲーをしましたが、「お散歩行く?」と聞くと、そんなことは 忘れたように元気にとびはねました。お散歩のあと、ごはんは半分食べてあとは残しましたが、「今日は仕方ないね」と みんなで話し、それほど心配しませんでした。
8月29日
ゲーはもうしませんでしたが、少し元気がなくごはんもあまり食べませんでした。でも、ラヴィは数ヶ月前にも同じようなことがあり、 この段階で病院に行っても「もう少し様子をみましょう」と言われるような気がして、ためらいました。ちょうど人間も夏バテなどが 出る時期なので、ラヴィも夏バテしたのかと思いました。
8月29日
行動はいつもと同じでお散歩にも行きました。でも、全くご飯をたべませんでした。ドッグフードではなく、ラヴィの 好きな野菜などをスープで煮てみましたが、ほんの少し口を付けただけでした。「おかしいね。こんなに食べないなんて」 さすがに不安になってきました。
8月30日
この日も全く同じようでした。元気はありました。でも、明日は病院に連れていこうと決めました。
8月31日
病院で様子を説明し、体重を量ると7,9キロしかなく(いつもは9キロ強)「そんなに食べないのは、やはり お腹に何か異常があると思うので、一晩お預かりして検査してみます。」と言われ、心配な夜を過ごしました。
9月1日
病院から電話があり、「腸の中に異物があって、胃や腸にガスがたまっています。通常の何倍にも膨らんでいるようです。 準備でき次第、すぐに手術します。」と言われ、予想もしなかった事態にびっくりしてしまいました。そして、最初の日に ゲーしていたのは、何か飲み込んだものを吐き出そうとしていたんだ、と気付き、どうしてすぐに病院に連れていかなかったのか、 本当に悔やみました。レントゲンを見せてもらうと、異物そのものは見えませんが、明らかに腸の太さが変わっていて 詰まっているのが分かりました。「大丈夫でしょうか」声が震えてしまいました。
手術は成功し、取れた異物を見せてもらいました。「これが何だか分かりますか」先生が見せてくれたのは、形はちくわを 2、3センチ切ったひときれのようで、材質は不明の硬いものでした。いくら見ても、家にあるものを思い浮かべても 分かりません。でも、とにかく何か家の中で見つけて食べたのには違いありません。「何でこんなのがおいしいと思ったの?」 普段から、口を拭いたティッシュなどが落ちていると口に入れるので、十分気を付けているつもりだったのに…
麻酔から覚めたラヴィがうつろな目で、それでも家族の姿を見ると、必死に立ちあがろうとして顔をこちらに向けてきます。 でもすぐに足がもつれてしまうのを見て、「ラヴィ、ごめんね。ごめんね。」涙があふれてきます。
「この異物に穴が空いていたのが不幸中の幸いでしたね。少しでも水分や空気が通ることができたから、よかったです。 しばらく入院が必要です。当分は水分だけで食べられませんし、胃も腸もかなり荒れた状態ですから流動食のようなものを 少しずつ与えて様子を見ていきましょう。」という話しでした。本当はずっとラヴィのそばについてあげたかったのですが、 病院にそんな場所はありません。後ろ髪を引かれる思いで家に帰りました。
9月2日
病院に行くと、ラヴィはかなりしっかり歩くことができたので、ほっとしました。ケージから出してもらい、待合室で ユイとママと少し過ごしました。「まだ水だけです。でも体の状態はいいようです。」との言葉に安心しました。 エリマキカラーもおとなしくしているし、「さあ、ラヴィ、また明日ね。」と言うと、おとなしくケージに戻る様子に また少し涙ぐんでしまいました。普通だったら、暴れたり抵抗して吠えたりするところなのに。
9月3日
ラヴィがいつもの表情に戻っていて回復の早さに驚きました。私たちが帰るときには、きのうのように素直にケージには 入らず、悲しそうに「僕、もう大丈夫だから、一緒に帰ろうよ。」と言ってるように思えました。
9月4日
ラヴィの退院が7日に決まりました。今日は少し外に連れ出すこともできました。帰りにはケージになかなか入らず 大騒ぎになりました。
9月7日
とうとう退院です。「食事は缶詰のリカバリー食(どろどろしたペースト状のもの)をスプーンに2,3杯くらい。一日数回に 分けてあげてください。欲しがってもたくさんあげてはだめです。とにかく、胃腸の負担をできるだけ小さくすることです。 しばらく食事や拾い食いにはよく気を付けてあげてください。」 との注意を受けました。何にしても、ラヴィがうちに帰ってくるだけで十分です。家に着いたラヴィは珍しそうに家中歩き回りました。 エリマキをつけているので、あちこちにぶつかってしまいます。家族で退院祝いをしました。
9月14日
抜糸をして、エリマキともお別れです。エリマキを取ったとき、ラヴィが何ともいえない、いい顔をして「僕、うれしいよ」と言ったように 思いました。

このあと、缶詰がなくなってからは、ドライフードをふやかしてからミキサーにかけたものをあげるようにし、便の様子を見ながら 固さの調節をしていきました。最終的には9月の終わり頃、普通のごはんに戻したのです。

チャーハン事件


ある休日、ママとユイが外出し、あきらパパとラヴィがお留守番していました。
あきらパパのお昼はチャーハンで、一口食べたところで席を立ちました。戻ってくると、 チャーハンはきれいさっぱり、一粒残らずなくなっており、ラヴィが口の周りをペロペロ なめているところでした。お昼を食べ損ねたパパは烈火のごとく怒りを爆発! さんざんラヴィを叱りつけ、カップ麺を寂しく食べました。
しばらくして、帰ってきたママが、報告を聞いて大笑いして2階の寝室に入ると、 パパのベッドの真ん中に、しっかり黄色いシミがあるのを発見。「ラヴィがパパのベッドに おしっこしてるー」
またまた烈火のごとく怒ったパパは、ふたたびラヴィを叱りつけましたが、ラヴィは何を 怒られてるのか理解できなかったのでしょう。「ウー」と唸って抵抗していました。
次の日、夜になって寝室に入ると、何とまたまたパパのベッドにきのうより更に大きいシミが…。 以来、寝室のドアはパパが神経質になって、必ず閉めておくようになりました。
ラヴィとパパの ひそかな闘いはまだ続きます。

「焦げ臭いよ」事件


某月某日
こいちゃんずは、時々庭でバーベキューをします。炭火で焼いたお肉ってどうして、あんなにおいしいのでしょう。
時々、落ちるお肉や野菜(なぜ、落ちるか??みんな箸使いがヘタだから)を待ち構えるようにラヴィも待機します。 いつものようにお肉を焼いていると、何となく焦げ臭いんです。「焦げ臭いよー。何か燃えてる?」
コンロでは肉と野菜がほどよく焼けてるところだし、と、次の瞬間、「うあわー、ラヴィのしっぽが焦げてる〜!」 この日、どうも蚊がたくさんいると言って、パパが「虫除けローソク」という小さなバケツ型のローソクを つけていたのです。そこにラヴィの尻尾が入ってしまったのです。ラヴィは全然気が付いてないのが、 おかしいやら、あきれるやら。あわててよく見ると、尻尾の先がかなりチリチリしていました。
早く気が付いてよかったけど、危なかったーというお話です。

「ちゃんと磨いたよ」事件


辰野へ蛍を見に行ったときのことです。

前日の晩、ゴールデンを飼っている親戚と ワンコ談義に花が咲き、「歯磨き」の話しになりました。人間同様、ワンコも年を取ると 歯がだめになり、麻酔をかけて歯石を取ったり歯を抜いたりするようになって大変…。 麻酔でショック死することもあるので、気を付けたほうがいいよ、などなど。
ラヴィはいつも骨をカジカジしているので、前の歯は真っ白で綺麗なのですが、 奥の歯は根元が少し黄色くなっていて気になっていました。歯石もあるけどどうしようなどと話してから、 ラヴィの歯を見ながら「ほらねー、ちょっと黄色いよね」などと話していたんです。

夜、みんなで蛍を見に行く時、ラヴィはお留守番になりました。
ゲージは持っていかなかったので、リードを椅子の足につないでおきました。 帰ってくると、あれあれ、椅子は移動して近くにあったユイの旅行バッグの 中が散乱。ラヴィがかじっていたのは、ユイの歯ブラシと歯磨き粉!
「あーあー、こんなにしちゃって」と、あきれながら、ラヴィの歯をふと見ると、 「んん??」黄色かった奥歯が白くなってます!歯石までは取れてなかったけど。「見て見て。ラヴィが自分で歯磨きしたんだよー」 「夕べの話しが分かったのかな」
まさか、ね。でもいつもよく私たちの話しを聞いている?ラヴイのことだから、ありえるかも。